Room No.182016.05.07
スモークガラスをまとった家(伊東豊雄の家)
T.I&M.Iさん
Mr. T.I & Ms. M.I
建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞した著名建築家の伊東豊雄氏が設計した個人住宅。それだけで、相当な希少価値があります。竣工当時はファンがたくさん見学にいらしたそう。そんな方々と同様、伊東豊雄氏の大ファンであることを自他共に認め、海外までわざわざ建築物を見に行くこともあるという今回ご紹介のご夫婦、南武線沿線の緑たっぷりでのどかな場所に佇む、伊東豊雄氏設計の中古住宅とR-STOREで運命の出会いを果たしました。「住む」だけでプレッシャーすら感じそうなこの家に、伊東豊雄氏への想い、元所有者様の想い、色々な想いを引き継いだ上で自分らしく住まう二人のご自宅にお邪魔しました。
以下、(R)アールストア (Tさん)ご主人 (Mさん)奥様
(R)お住まいになったのはいつですか?
(Tさん)2015年10月に購入して、12月から住み始めました。
(R)購入してからお住まいになるまで2ヶ月間空いてますよね?
(Tさん)はい、リフォームしていました。築12年で痛みも出てきていたので。
(R)どのあたりをリフォームされたのですか?
(Tさん)玄関入ってすぐに見える階段はそもそも壁で隠れていたんですよね。階段下から収納になってて、竣工当時はなかったようなんですけど、元所有者様があとから増設されて。でご本人もここは外したほうがいいですよ。って。その方が開放的ですって。なのでここは外そうと決めてました。
(R)大正解ですね!見違えました。入ってからすぐの開放感が素敵です!
(Tさん)ありがとうございます。あとは、南側壁面のコンクリートの傷と屋上の防水などの修繕だけです。基本的に建築には手をいれないというスタンスでリフォームしました。
(R)こちらの物件に決めたポイントはなんですか?
(Tさん)ずばり、伊東豊雄さんの大ファンだったからです。笑
本当に、伊東豊雄さんが大好きで、それに住めるっていうのが一番ですね、何物にも変えられません。
(Mさん)タイミングもすごく良く、偶然の出会い、運命だと思いました。
もともと、戸建てとかは一切考えてなくて、中古マンションをリノベーションしてって探していたので。さらには都心エリア中心で探していましたし。
(R)じゃあ全然違いますね。笑
(Tさん)そうなんですよ、マンションでもないし、都内でもないし。考えてもなかった選択でしたね。
(R)実際に内覧されて、すぐ気持ちは決まった感じですか?
(Tさん)内覧した時は居住中で。いや〜初めて内覧したとき、元所有者様の家具のセンスが良いのもプラスになっていて、本当に素敵に見えました。それをみて、私たちもこの同じようなレベルの暮らしができるのか?とか、この伊東豊雄氏設計の家にふさわしい暮らしができるのか?とか、ちょっとネガティブになりましたから。笑 なのでちょっとだけ悩みましたね。ちょっとだけ。
(R)でもばっちり住みこなしていらっしゃいますね!
(Mさん)ほんとですか〜?笑
(R)この家に住んでみて気に入ってるところはありますか?
(Tさん)ダイニングの作りつけの戸棚ですね。
(Mさん)すっごい食器コレクターなんですよ。笑
(R)もともとはどうしてたんですか?すっごい数ですもんね。
(Tさん)いや、キッチンの下に、、、重ねて。飾ってませんでした。今思うと、食器がかわいそうでしたね。
(R)思ってたエリアと全然違うエリアだと思うんですが、実際暮らしてみてどうですか?
(Mさん)通勤はもう慣れましたね、苦じゃないし。最初は会社に着いたら疲れた〜って感じだったんですけど、逆に今は本とか読めるし、調べ物とかがっつりできるし通勤時間を有意義に使えるようになりましたね。
(Tさん)生活のリズムができましたね。前は都心に住んでいたので、最悪タクシーにのれば会社まで15分でつくので。笑 で、帰りも早めに帰ろうって。
(R)外で飲むより家で飲もうみたいな?
(Tさん)そうそう、外で飲む回数はかなり減りましたね、とっても経済的です!
(Tさんコーヒーをいれる・・・)
(R)プロっぽいですね!
(一同)本当だ!笑
(R)好きな家具や雑貨のテイストはありますか?
(Tさん)北欧っぽいのがすきですね、これ(椅子)もアアルトですし、イケアも好きですし、上の子犬のアートもフィンランドのものですし、イッタラも。
(R)奥様も北欧系が好きなんですか?
(Mさん)はい、実家のときにマリメッコとかイッタラとか集めてて。趣味は合いますね。
(R)羨ましいです。笑
(R)ちょっと話戻りますが、お探しにされてた時のポイントってありましたか?
(Tさん)庭があるかルーフバルコニーがあるかで探してましたね。ガーデニングも趣味なので。
(R)多趣味ですね!前のお住まいもバルコニーが?
(Tさん)そうですね、30㎡ぐらいありました。
(R)広い!!
(Mさん)本当になかなか庭やバルコニーがある物件がなくて、、、あまりにないので、賃貸で住んでた物件のオーナーに交渉して、そこを買おうかと思ってたんですよ。笑
(Tさん)そんな時に、この物件がでてきて・・・。
(R)まさに運命!
(R)伊東豊雄さんがこの物件手掛けてることはご存知だったんですか?
(Tさん)全然知らなかったです。個人宅は昔はやられてたのは知ってて、最近は大きい建築しかやってないと思っていたんです。そしたら、出てきたので・・・
しかも住める!って。興奮しました。笑
(R)ご友人を招きたくなりますね!
(Tさん)はい、おもてなし大好きでして、来週も「家開き」を開催します。
(R)家開き?
(Tさん)SNSとかで告知して、誰でも来ていいよ。って。友達の友達とか。でお酒とかちょっとした料理とかを用意して、交流できたらって。
(R)す、すごい!屋上でビールとか最高ですね!
(Mさん)夏は、花火も3箇所見えるんですよ。
(R)いや、最高すぎますね。絶対また来ます!笑
(Tさん)ぜひ!
家との出会いは運命だ。と常々感じていましたが、Iさんご夫妻のお話を聞いて、改めて心から感じました。場所とか、築年数とか、間取りとか、それだけでは図れない価値のある家。作り手の想い、売主さんの想いをしっかり繋いで行く。そして、たくさんのお客様を招くことで家が喜ぶ。喜びながら、楽しみながら、家と一緒に歳を重ねて行く。そう思える空間でした。家にはそれぞれにストーリーがあって、そのストーリーに少しずつ自分なりのスパイスを。そういう暮らしが自然とできる、素敵なご夫婦でした。
The floor plan of Mr. T.I & Ms.M.I’s room